【本の感想】We are lonely,but not alone.

SNSで紹介されていた本が面白そうだったので読みました。

この本を書かれた佐渡島庸平さんは編集者で、
最近リバイバルヒットした「君たちはどう生きるか」の
漫画バージョンを手掛けた方です。


新しい時代のコミュニティについて書かれたもので、
とても興味深い内容でした。

同世代(2歳差)なので、感覚的にわかる部分も多かったです。




コミュニティをどうやって作っていくか。
コミュニティには何が重要なのか、
ということが書かれているのですが。

私はどうしても
「コミュニティに参加した人の人生」について考えてしまいます。

作られたそのコミュニティに参加した人は、
幸せなのかな?とかね。
まぁ、望んでいるんだから幸せなんでしょうけどね。

どうしても、
一人一人をコマのように捉える感覚が拭えず、
私はそういうポジションで世の中に関わりたいのではないのだな、
ということがよくわかりました。

最後に、もう一人の別の編集者(この本の編集者ですね)
との対談がありました。
この方が「とにかく世の中をあっといわせたい」
と言っていて、

・・・ナイ!

と思いました。(笑)
そういう人もいるんだ、世の中には。
そういう人が世の中を動かすのか・・・。

あーこういう思惑にハマりたくない~。
巻き込まれたくない~。

というのが、私の率直な思いです。(笑)


ちょっと話がずれましたが、

コミュニティには「熱狂」が必要。
でも、この「熱狂」は身近にいる人を焼き払ってしまう作用もある。

だから、コミュニティには「安心安全」も重要だ、

というようなことが書いてありました。


私は、熱狂に巻き込まれたくありません。
他人の熱狂に巻き込まれて疲弊したくありません。
そして自分で熱狂を作り、
そこに人を巻き込みたいとも思わない。

たぶん、「安心安全」の部分を担いたいんだな。
「安心安全」がないと、熱狂しても成功しても、
たぶん、「幸せ」にはなれない。

コミュニティに安心安全を感じられなくなったら
それに自分で気づき、自分で脱出して
自分で歩く力を持つこと。

私が関わりたいのはその部分かも。
この本を読んでそう思いました。


内容が面白かったので、
紹介されている本もいくつか手配しました。

安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方 (中公新書)

安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方 (中公新書)

私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)

私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)

まだ読んでる途中ですが、どちらも面白いです。

特に平野啓一郎さんの本は、すっごく共感。
同じ時代に同じ空気を吸ってた人の言葉だな。

平野さんの本を読んで腑に落ちた部分もたくさんあり、
セットで読めて私は良かったです。